ユ・シミンの話すメディア法改正問題(1/2)のつづき。
動画題名:ユシミン - メディア法改正関連 2/2 実際にメディアを誰が支配しているのか。 新聞社や放送社のオーナーや 経営陣が支配しているのも確かですが、 広告主もまた支配しています。広告主が。 最近、京郷新聞とハンギョレ新聞には 大企業の広告がほとんどありません。 …京郷新聞やハンギョレ新聞、私も最近はあまり好きじゃありません。 私が家で購読し始めて、もうハンギョレ新聞は20年以上になりますし、 京郷新聞も10年以上取りました。今は、私は朝、新聞が読めません。 最近の事件のせいで。怖すぎて。記者のインタビューの電話も断っています。 私の返答は、「私が怖くて読めない新聞なのに、どうしてインタビューができるでしょう?」 …それでも絶ってはいません。なぜなら、この問題のことでは私と意見の違いがありますが、 別の問題では、通じるところが多いので、ムカつくからと、永遠に絶交はできませんから。 当分の間、その友人と電話をしないというわけです。そう過ごしているのですけれども。 広告がありません。大企業の広告が。だから月給が払えません。 京郷新聞はいま、月給の半分もあげられない状況です。記者達の。 飢え死に寸前でしょう?なら、なぜ大企業らが、広告をくれないのか? …政府も広告をくれません。政府も広告をくれないんです。ほとんど。 大企業らは、なぜあげないかというと、この二つの新聞は、政府をこっ酷く批判します。 大統領を日ごとに叩くんです。それは昔も今もそうです。前の政府でも日ごとに叩き、 今も日ごとに叩きます。政府を批判するのが自らの使命だと考える新聞ですから。 また、別の大きい新聞などは、ある政府は全力で潰しにかかり、 ある政府は暖かく迎え入れてあげることが哲学の新聞もありますし、 (聴衆笑)とにかく、種類と多様性というのがあります。それもあり得ます。 ところで今、大企業らが広告主なのに、広告主たちが、 政府や大統領を強く批判する新聞に、政府の機嫌を伺って 新聞広告を出さないという疑惑があります。違うかもしれませんよ? (ざわざわ…)ええ、最近、名誉毀損訴訟が怖くて、(聴衆笑) そんな疑惑があります。本当に、違うかもしれませんからね? ならば広告主が今、広告を通じて、支配をしているんですね。 MBCがアンカーを交替した理由はなんでした? そのアンカーが9時ニュースをすれば広告が入ってこないということでした。 そのアンカーのニュースは、クロージングメント、オープニングメントのたびに、 政府や大統領を、軽く、強く叩くわけでもなく、軽い言及ですっきりできる妙味があり、 視聴者達から人気があったのですが、政府が嫌うため、大企業が広告をあげないのです。 それで、アンカーを交替します。ですから、実際にメディアで9時ニュースの、 メインニュースのアンカーを交替させられる力を持つのが、広告主なんです。 ところでこの広告主は誰か。すべて財閥なんです、財閥。大企業。 それなのにこの大企業らが、放送局も持つようになるならば。 広告を通じて新聞を支配し、放送を半分ほど支配しているこの大企業らが、 もう広告を通じてではなく、そもそもその新聞と放送を所有することになれば、 そうなると、何が起きるでしょう?完璧に、ㅈㅈㄷのようなイニシャルを持つ… はい、大きな…同じ視覚と同じ哲学と同じ報道方式を固執している新聞らが、 新聞市場を完全掌握しており、彼らと、広告市場のほとんどを占有することで メディアを統制している、大企業の財閥たちが、手を結んで放送社を所有する。 そうなれば、はい。そうなれば、終局的には、 ポータルまで支配するに至ります。終局的には。 なぜならポータルに違うコンテンツを提供できる マイノリティグループの存続が難しくなるからです。 終局的には、あらゆる時事、教養、報道に関するメディアが、 一つの正しい傾向、一つの世界観、同一の報道方式、 さらには、歪曲と、誇張と、操作と、漏落を憚らない、 過度な愛国心と使命感を持っている集団により、 完璧にメディアが掌握される事態に至ります。 こうなれば、政府が放送社の社長を、好ましい人物を任命しようと努力したり、 または、現社長を追い出すために監査院を用いるなど、そんなことも不要です。 ほうっておいても、自動的に、ええ、ハンナラ党のような保守政党、大財閥、 そして、ㅈㅈㄷのような大新聞、次に、その新聞に寄稿する保守的知識人達。 このカルテルが大韓民国を完全支配できるようになるのです。 メディアを支配する者が意識を支配し、大衆の意識を支配する者が、 権力を統制することになっています。つまり今、このメディア法で、 兼営規制と進入規制を完全に解く政府与党の改正案というのは、 終局的に、全種類のメディアを、一つの手の下に結集させることで、 恒久的に、大韓民国を、50年、100年間、前の10年だけを除いて、 大韓民国の建国以降、前の10年を除く残る50年以上を支配した、 支配カルテルの完璧な完成を意味するのです。そうなると財閥と 朝中東と保守知識人たち、保守政党が主人の役割をし、私達は 彼らがくれる、メディアを通じてくれる情報を受け取りながら 幸福に暮らす、素晴らしき新世界が私達を待っているんです。 少し大げさな主張なのでしょう。この主張は。 しかしその危険性が、存在しているということが、 このメディア法を見て、私が抱くようになる感想です。 私が最近…あの人が最近、前に自分が仕えた人が、 捕らわれたり呼ばれたりするから、怒ったのだろう。 皆様はそう思われるかもしれませんが、(聴衆笑) それはまあ、別の問題なんです。その問題はその問題です。 皆様がメディアが与える害悪について、もう少し真摯に悩まれたいのなら、 民音社から出た本ですが、カタリーナ・ブルームの失われた名誉という小説があります。 ノーベル文学賞を1972年に受賞した、ドイツ作家ハインリヒ・ベルの書いた小説です。 とても薄い小説なんです。この小説を一度読まれてみてください。読まれてみますと、 この小説の表現によると、新聞のヘッドラインが犯す犯罪についての報告書です。 この小説の題名はカタリーナ・ブルームの失われた名誉。 カタリーナ・ブルームは主人公の女性の名前です。 副題は、もしくは、暴力はどうやって発生し、 どんな結果を生めるのか。という副題です。 それと後ろにモットーが出ますが、 この小説に多くの内容が出ますけど、 これは作り話だが、この小説で登場する新聞が、 ヴィルトという新聞と似ているところが多いのが事実だが、 それは、わざとでもなければ、意図があったわけでもなく、 なんといいますか、避けられないことだった。と書いてあります。 どういう意味かというと、 ドイツ最大の発行部数を誇る ヴィルトという新聞があるんですね。 そのヴィルトという新聞が犯した人権蹂躙、 歪曲報道、などのせいで名誉を毀損された 若い女性が、銃で記者を撃ち殺す小説です。 つまり銃で人を撃ち殺すという暴力が、なぜ、いかにして発生し、 そうして発生した暴力が、どんな結果を生めるかについての報告書。 フィクションです。しかし実際の、ある事件を土台にしたフィクションです。 私は最近、30年前に初めて読んだ小説を改めて読みながら、若干の戦慄を感じます。 一つの新聞がこんなことを行えるのに、全メディアが、そのような行動をする 一人の手の下に結集するなら、何が起きるのか。そういうところのせいで、 私は経済学専攻者ではありますが、経済的効果がとても大きいとしても、 私個人的には、このメディア法改正案に反対なんです。ましては、 その経済的効果が限りなく不確かだという論争が進行中であり、 次に学術的な視覚から見て経済的効果があると主張したあの報告書。 論文の最初の仮定、(*放送規制の緩和で、国内の放送市場の規模が、 比較的、規制の少ない先進国水準までに成長するだろうと仮定している) その論文全体を支えているその仮定が、現実的には成立しない仮定だとの 学術的判断まで出されている状況で、この状況を見ていますと、心配ですし、 私達の大韓民国はどこへ向かうのか。そんな考えが少々、浮かんだりもします。 もしこれから、私が、大きな新聞社によって、 とても性格の悪い人だと描写される記事が出るなら、(聴衆笑) そこには深い事情があるということを、皆様に少し察して頂ければと思います。 今日は、質問は受けずに終わりますね。はい。来週お会いしましょう。(聴衆拍手)
by no_moyan
| 2009-06-30 23:02
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