歴史の過程は一言で'戦争派'と'反戦派'の戦いの歴史だといえる。古代ローマのヤヌス神殿には二つの扉があったという。ローマの人々はその扉を戦争の扉だと呼ぶが、戦時には開いておいて平和時には閉じておくからだ。しかし扉が閉まる場合はほとんどなかった。ローマ帝国が強大になり徐々に大きくなるにつれ、隣の民族や敵が絶え間なく挑戦をしてきたため平和なときは決してなかったのだ。ただアウグストゥスがアントニウスを征服したあとにたった1度城門が閉じられただけだ。(プルターク英雄伝1巻)現代戦では'ビジネス'という概念が更に加わる。それが戦争経済学だ。ウソクフン博士が紹介したアメリカの'戦争定義'によるとどこでも参戦した状況が戦争状況というのだ。そう考えるとアメリカは1945年からずっと戦争中であり、韓国もまたイラク戦争以降、戦争をしているのだ。
戦争を通じた費用と収益の流れを見ると、戦争派たちが戦争を起こし'短期利益'を得ると、戦争の被害者たちと反戦派たちがとても長い時間を通じて費用を出す方式で流れた。結局、戦争派も反戦派も究極的には損をするしかないが、自分の領土内で戦争が起きないなら戦争派は不利にならないのだ。現在、地球上で自分の領土内で戦争をせずに傭兵を使って戦線を維持できる国はアメリカが唯一だ。 ウソクフン博士は平和経済学を一種の株式投資の概念で読み解いて説明した。たとえば戦争をして株価が暴落する企業と、逆に株価が暴騰する企業があるなら、どの状況に陥った企業が多いかによって戦争の運命が決まるということだ。たとえば戦争被害株が多ければ彼らはなんとしても戦争が起きないようにするということだ。<田舎者たちの帝国主義>は実のところ平和経済学と戦争、帝国主義を言及しているが'欲望'というキーワードですべての概念を説明した本だ。平和の甘さを一度味わった者はそれを忘れない。これが3次世界大戦が起きない強力な理由である。 6回目を迎えるリーダースガイドの著者懇談会は独特な方式で進んだ。一般読者2名がウソクフン氏に質問を投げかける方式で進み傍聴客たちの質問を受ける方式だ。(―中略―)8月14日夕方7時、ヨンプン文庫ギャラリーでは40名以上の傍聴客が訪れ平和に対する熱望とウソクフン氏への好感を見せてくれた。(―中略―)話の主題は大きく分けて4箇所で、▲韓中日の戦争危機はどこまできたか ▲代案としてのエラスムスモデル ▲10代から希望を読む ▲まだ言い尽くせなかった話 となる 韓中日の戦争危機、どこまで来たか タンジ日報でウソクフン経済学を'ホラー経済学'だと表現するほど、経済代案シリーズでは代案より凄絶な現実に対する分析がメインとなっています。そうでなくても新聞を読むたびにストレスを受けますがその現実を立体的に見せてくれた理由は何でしょうか?希望を吹き込む前の段階だと見るべきですか? - 本を主に夜明けに書くからではないかと思います。トーマスムーアのユートピアを読んだのが中学生時代ですがそれが記憶に残っています。88万ウォン世代はもともと最初のバージョンはすごく悲しい話でしょ。20代の社会不適応者についての事例がとても多いんです。涙が止まりません。私は明るい性格なので涙ぐましいところは大きく省きました。くさいと思って省いたんですが悲しいところを省くと恐怖だけが残りました。喜怒哀楽をすべて入れたいのですが悲しいところは省かれ、楽しいところは足りず、恐怖だけが残ったんですね。見方によっては韓国がイメージを剥ぎ取ると実のところ地獄なんです。 ウソクフン博士のメールアドレスは'メドウ女史に栄光を'という意味ですが、<田舎者たちの帝国主義>を読むとなぜそう題名をつけたかがわかりそうです。女性経済学者、特にメドウ女史を好きな理由が何なのか教えてください。 - 私も女性経済学者だからって好きなわけではなくて、5年ほど前に私の理論を構成する経済学者を探してみるとあいにく3名がすべて女性でした。左派ではローザ・ルクセンブルクがいて、右派ではジョアン・ロビンソンがいて、ローマクラブの執筆者だったメドウ女史がいました。みてみると3名とも女性学者、3名とも戦争を反対した人でした。ケインズもそうですし男性経済学者たちは理論を展開していきながら戦争をそこまで反対しませんでした。戦争もやるときはやるんだという感じです。マルクスが戦争を反対したかは疑問です。戦争をしないまま経済学を構成する人を見ると女性経済学者だけが残ったのです。 メドウ、20代にはエンジニアでした。MITスーパーコンピューターをもってして資源と人類の未来をシミュレーションしました。40代中盤に帰農をして一週間に1個ずつコラムを書き、自分の研究を続けましたが、そう住めばとてもいいだろうと思いました。残念なことに長寿はできず60歳少し超えてきゅうししました。それが2002年。研究をしたときに最後のファイルに、2030年に戦争が一般化するだろうとなっていましたが、いきなり急死したため、それからどうすればいいかを残せなかったので、残念なことになりました。 反戦と平和を志向するようになった特別な理由がありますか? - オードリー・ヘプバーンがかなり好きなんですけど。オードリー・ヘプバーンがどうやって人生の平和を見つけたかを追いかけると、ヘプバーンが結婚に失敗したりするときは幸福ではなかったのですが、育児をしながら幸福を感じたということです。アメリカではとても生きられないためイタリアへ行きました。伊太利も行ってみると記者の追っかけが多くて伊太利の人々も苛めたためスイスのジェネーヴに行ってやっと人生の平和を見つけました。彼がなぜそこに行ったかを辿ってみるとまず静かであること、そして戦争がないことが条件だったといいます。戦争がないことが商品としての価値があるというから、私ももし何の制約もなく全世界のどこかを選ぶとすると戦争のないところに行きたいのです。しかし戦争がないところへ行くというのは馬鹿らしいことで、私が住むところを戦争のないところにするのが究極の価値ではないかと思います。 3巻は韓中日の話を主に扱っていますが、ベイジンオリンピックの話をしてみましょう。韓国チームが競技をする際に中国応援団が揶揄を送り、また中国チームが良くないプレイをする際に韓国チーム応援団が歓呼をするなど一般大衆が持っている反発感が相当なようです。もちろん、これは四川省地震とか親米一辺道の対外政策から続く現象ですが、権府と言論のほかに大衆の次元にまで反韓感情が一般化することが深刻だといえます。ウソクフン氏はこのような現象をどう見ましたか? - 典型的な田舎者現象だと思います。精神分析学用語でいえば、自己のアイデンティティーをどう見つけるかという概念をmoi-peau( 皮膚的自我)で説明しますが。自分が考えて肌の中身は私で、肌の外側は私でないという心理現象がありますが、自分の肌が精神的なものになっているようです。私という肌を作れない人々が他のところから肌を借りてくること、会社が自分と考える人々は自分の肌を自分で作ることができず会社の肌を借りてくることですが、最も愚かなやつらが国家という肌を借りてくるんですね。国家は私だと考えるのですが、見方によっては精神遅滞児、自分が誰だという自己アイデンティティーと精神的な肌を作れないのですが、韓国の人々をそういう見方で見ると無人地帯になっているわけで、中国も同然だと思います。フランス、イギリス、スウェーデンのようなところを見ると戦争をしないで社会がより安定したところでは個人がそれぞれ肌を作ります。アメリカもそう見ると広い国なため、個人の肌ができないで国会を肌に使っていることになります。それより足りない国同士で喧嘩をしているわけですが、その中でも日本は、かなりの部分で中国や韓国に比べて自分の肌を作った人々が多いんです。私たちが見るにはみんな極右派に見えますが、そうでない人々も多いんです。 中国、韓国は肌のない人々の集まりで、この二つがぶつかるから火花が散るのでしょう。成熟した人というのは自分の肌を自分が持っており自分の趣向はこうでこれが私だと知っていますが、そんなものがないため国会を借り、国家を借り、時には家庭や町や例えばスイスの場合は地域を作った人が多いんです。国家を自分の肌とする人が多いときはとても危険だと思います。 <田舎者>はこのまま行けば30年内に東北亜三国の間で戦争が必然的に発生するため、平和体制を今からでも構築すべきだという挑発的な主張を込めた本ですが、東北亜三国の間で戦争が起こりうるという話は例えると一種の黙示録的警告(比喩的表現)ですか、それとも科学的な展望から出た著者の確信ですか?読者たちは黙示録的警告として受け止める傾向があるようです。これに対してどう思いますか? - 30年と長い時間にしたのは2040~50年にはメドウの展望によると全世界の資源がどうしようもないそんな瞬間が来るんです。供給が減るからではなくて、中国を含む第3世界の国家たちの資源需要が増加して供給が追いつかなくなるからです。全体的に希少性時代が来るといいますが50年を物質的に見ているわけで、それを人々が知れば横暴に戦争が起こります。水のようなものは更に早くて、局地戦が一般化する時代が2030年だと見ていますが、私はそれよりずっと早く来るだろうと思います。どれほど早く来るかわからなくて余裕を利かせて30年としただけで、私は10年内に生じると見ています。 戦争に対する定義が、私たちは国土内で行われるものを戦争だと考えますが、アメリカという国で戦争という定義はどこかで参戦です。ですから1945年からずっと戦争中です。常に交戦中でしたが韓国もこのような観点から見た際にイラク戦争からずっと戦争をしていることになります。私たちの国でだけ起こるわけではないのですが、中国、日本、韓国が常に味方として戦うという保障がないんですね。 今、中国、韓国、日本の人々が常識的に持っている考えは'やるならやってみよう'という感じのようです。これを制御しようという考えをもつ人々。独島が広まったのも日本の社会党、共産党がそんな人々ですが、あまりにも窮地に追われたためポピュリズムへと向かいました。韓国も戦争を反対しようとする勢力が政治的に不安定ならより早く起きるだろうと考えます。今、三つの国で戦争をやめようという勢力が減っていることが心配です。 東北亜周辺の安保費用がどんどん増えていっています。これは平和より緊張の水位が高まるからですが。経済学者として韓日、韓中、南北関係のどんな点でそうなるかを説明してくださいますか。 - 広い視野で見れば政権が冷戦が30年ほど持続され、冷戦のない時代が10年ほど来ていました。ところで今は再び新冷戦へと入っていっていると見るべきではないかと思います。 統一になると考えると北韓と南韓の国境は小さいもので、これが中国、ロシア、日本へと広まるとすると安保費用は更に増えるんです。ですからどんな統一をしてどんな形の地域体系を作るかに関係なく安保費用は増えることになりますが、どんな装置を作るかによって安保費用が更に増えるということです。私たちの考えでは統一になると国防費用が減る代わりに福祉費用が増えると考えますが今の状態のままで行けばありえないことです。中国、ロシアと私たちが戦ったり国境を守ると考えると気が遠くなるんですね。ところでスイスやスウェーデン、ベルギーの例を考えると、その人々が国境に金を使うならとてつもなく使うべきですが、国境に実のところ大したものがありません。警察が主に麻薬の取り締まりをしていますが、今の私たちの国の有様を見ると銃を向け合うでしょう。むしろ平和よりは外交、言葉で問題を解決するのが安いですが、韓国は言葉で話すよりは力を見せようという立場です。今、装置を作らなければ4~5年後には本当にお金が多くかかるということです。 一昨年でしたか?新聞で驚くべき記事を見ました。 韓国青少年開発院が中国の青少年政治学園青少年政策研究所、日本の尚絅大学院共同で3~6月韓中日の中高校2学年生と大学生など2939名を対象に実施した設問調査で'戦争が起きれば参加する'と答えた比率は日本(41.1%)が中国(14.4%)や韓国(10.2%)に比べてずっと高かったということですが こうやって韓中日青少年を対象にいわゆる'戦争設問調査'をハンギョレを除くすべての新聞社で大きく扱いました。報道の内容も衝撃でしたが、2006年8月13日~14日を前後して言論報道が大々的に行われたのは更に衝撃でした。このようなことをどう解釈すべきでしょう。 - ドイツの国民は平和を愛する国民でしたが、経済危機が生じるにつれ戦争局面に入ることになりました。ヒットラーもおとなしい人々でドイツ人も文化人なのでフランスもドイツの侵攻に備えていません。ドイツが侵攻すると知っていればフランスも準備をしたはずですが、1~2年の間に事態が突然変わったのですね。ですから人々が普段は大人しくて戦争に対してどう考えているかと全く関係なく、経済危機が深刻になると1~2年で変わるのです。そして私たちが望む戦争というのは私たちの国ではなく別の国でやり、私が行かないで傭兵を使い、そうしながら戦争をできるところはアメリカだけです。 ロシアとグルジア戦争も1ヶ月前までは知りませんでした。条件が生じて戦争に入るのに1ヶ月もかかっていません。何かが発生すればたった1ヶ月で戦争に突入できますが、韓国は見てみると一週間で行きそうな要因が目に見えるのです。平時に作る装置というものについて今話さなければ手遅れになります。 代案としてのエラスムスモデル 先生は韓中日平和インフラとしてエラスムスプログラムを提案しましたが代案としてエラスムスプログラムを持ち出したきっかけが何なのか気になります。 - エラスムス教育プログラムが最初に導入されたときに成功すると思った人は誰もいませんでした。最初は数千名のレベルで始めました。スイスも他のことには参加しなくても、エラスムスモデルには参加しています。今、ヨーロッパは平均的に10%の大学生が行ったりきたりしています。大成功を果たしたのです。全体大学生の10%が短くは1~2ヶ月から6ヶ月~長くは1年。成功のきっかけが、就職ができるんです。企業体の立場で見て、馬鹿のようにひとつの国にいた人よりいろんな国を行ってきた人を選んだのですが、韓国のような場合はそれを個人費用だというでしょう。それに政府が金を出します。費用が大きそうですが、国防費、道路つくりに比べるとすずめの涙です。行ってきてみると効果がよく就職も上手くいくんです。お小遣いも十分にあって月に200万ウォンずつあげて、国家の名誉のためにも貧民のように暮らすな、となると、むしろ他国にいるときに金が多く、品位のある生活をするようになるのです。最近、政治学をしている人々の評価を見るとエラスムス世代といいます。他国を包括的に理解して広く見る人が大人になると本当の平和が来るだろうと大きい期待をしています。 大学教育でもっとも大きい問題点は1000万ウォン時代と表現されるほどの高い登録金ですが、この状況でエラスムスモデルを求めることが可能なのか懐疑的な大学生が多いです。 - 日本も実のところ金持ち国家ですし韓国も金持ちです。もちろん中国全体が押し寄せてくれば負担になるでしょう。1万名ほど来るとすれば問題にならないはずです。6ヶ月から1年ほどだと考えて、常識的なレベルで200万ウォン~100万ウォンにするなら。市場に任せるのではなく韓中日が一緒に作るなら。国会議員20名ほどずつ協議して試験事業をすればいけると思います。成果が出れば徐々に増やしていけばいい。より少し拡張すればそれが外交です。タンクを買い、飛行機を買う金より、それがずっと安いでしょう。F18を1台買う金でやれば、飛行機1台の値打ちで学生数全名にできるんです。飛行機1台が守るものより、これがずっと多くを守ってくれるでしょう。そしてこれがよりいいのは、次の世代に対する投資にもなるからです。遊ぶというわけでもなく勉強をするのですが、成功事例もあるため、多くのノウハウを参考することができます。 10代から希望を読む 韓国経済代案シリーズは10代から88万ウォン世代に至るまで、主に若い層を対象に執筆されたと知られています。これに対する特別な理由がありそうです。 - 二つに分けることができますが、平和に対することがひとつ。本当に問題になったとき、韓国を動かす人が10代だと思います。満で40歳ですが30年後に70代です。そのときは戦争をしないようにしようと話しても影響力がないでしょうね。老人に何がわかるといわれるでしょう。10代に少しでも話すということが1次的な目標です。他の一つは10代と話を少ししたかったということです。最初は通じなくても話し続けてみると、どう話せばいいのかわかると思ったんです。 個人的に影響を受けたのは、大学生が読むほど10代も多く読んでいるということです。スポンジのように吸収し続ける年齢です。20歳を超えると難しくて読みづらい本も10代のときは読み終えます。はじめるのが難しいですがいざはじめると努力はするという細い希望を持っています。 10代とのチャット難しかったことはありませんでした? - 10代は心をあまり開きません。丁寧に話せば自然に聞きますが、後で'あの人って…'と話すのがほぼ100%です。個人的に成功だと思うのは、タバコを吸う際に本当の話をしているようでした。残りは接待用メントです。それを対話で超えることがとても難しいです。心を開かせる最初のきっかけが簡単ではありません。先生は学生と素直に対話をしたと話しますが子供に聞いてみると決して話し合ってないと反論します。'あの人(先生)は何も知りません'という感じです。しかし本や手紙のようなところで心を開いたりもしました。対話ができるという最初の壁を越えることがとても難しかったです。権威が通じそうで通じないし、それで私が取ってみた戦略は笑わせたり笑ってあげたり負けたり、権威を捨ててこそ希望が見えます。 88万ウォン世代もそうですがブログ活動など'疎通'にとても気を使っているように見えます。10代と疎通することで難しいのはどんなところでした。それとイミョンバク政府が疎通を強調する先生の疎通とイミョンバクの疎通の違いはなんでしょう? - 疎通というのは基本的に両方向で話をしながらも本人が変化し聞きながらも変化し、単語と対話のほかのかなりの情報を互いに交換する過程です。互いに異質点が存在するが、共通的な何かを作る作業です。イミョンバク政府で話す疎通はPRというので、UN用語でいえばpublic awarenessというのが大衆にそれを知らせるということです。聴くことが省略されているということは疎通というより世論操作のようなものではないかと思われます。イミョンバク政府は私が近い距離から見ると国民との疎通が問題ではなく内部で疎通ができないことが大きな問題です。自分たち同士で話ができていない状況でバラバラに話をしますから。その理由が、私が考えると大運河がもっとも大きいようです。右派内でも人材が多いんですね。左派人がいなく、右派は人が多いですが。イミョンバク政府で話す自分の味方は、大運河に賛成し、そして利口だと話します。ところで利口でありながら大運河に賛成することは簡単ではありません。常識的にもそうですし。今の経済政策がおかしくなったのも。経済学と行政に詳しくて大運河を積極賛成する人がカンマンスのほかにはいません。ですからカンマンスを変えられないのです。-後略-(平和のほかに注目しているキーワードと、これからの著作についての話)
by no_moyan
| 2008-08-21 16:21
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